今は空前のペットブームが起きているといってもおかしくない世の中です。
メディアではよく動物のことが話題にのぼりますし、猫カフェができたりアニマルセラピーが行われていたりと活況です。
ペットの市場規模は今や約1.5兆円にもなっていますが、ペットの飼育をめぐる現状についてお伝えします。
ペットのツートップ、犬と猫とのバランス
ペットを飼っているというと、犬を連想する人はたくさんいると思います。ペットと言えば犬がナンバーワンというイメージは間違ってはいません。
実際犬は長らくペットの王様として君臨してきました。1千万匹代という大台にのっている動物として犬の優位は絶対でした。しかしペットブームではあるもののその飼育頭数は年々減少しています。
2010年代前半は1,035万匹~1,194万匹だったのに対し、2016年では約988万と1千万匹を切っています。その一方で猫に関しては著しく上がっているわけではないですが、横ばいや微増が続いていて犬の飼育頭数と肩を並べてきています。
追い抜くのは時間の問題と思われます。
猫人気の要因は?
犬の方が好きという人にとってはこの飼育頭数バランスは少し気がかりかもしれませんが、猫好きの人にとっては納得のいく数字かもしれません。
犬から猫へと人気が移ってきている理由は一概には言えません。でも考えられる要因としては、「手間がかからないから」という点があげられます。犬は散歩に連れて行ったりトリミングの必要があったり猫以上に手間がかかることがあります。
犬ほどにコミュニケーションが必要ということもありません。もちろん猫でもトリミングしたりコミュニケーションを図ると良いのですが、「犬ほどには意識しなくても」という事です。
暮らしのスタイルの変化も影響
猫が手間がかかりにくいということは、普段忙しく働いている人や一人暮らしをしている人にとっては、とても飼育の便宜性が高いということです。
厚生労働省の調査では、一つの家庭に住んでいる人数は少なくなっていて、その代わりに別の家庭(世帯)が増加しています。
つまり単独で住む人や夫婦のみの世帯が増えていると言う事です。こうした状況も猫人気を後押ししていると言えるでしょう。
まとめ
ペットブームの中で見られる一つの変化は、猫人気です。今は飼育頭数に関しては犬の地位を脅かしそうな勢いになっていますが、それには動物の性質や社会状況も関係していると言えます。
しかし飼育頭数に関わらず、犬も猫もどちらも魅力いっぱいの動物ですから、さらに法律が整備されてペットにとってやさしい環境になってほしいものです。

